当院の特徴

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西18丁目・手のクリニックは、”手外科”を専門とする整形外科クリニックです。

手外科(手の外科)とは・・・

 人間の『手』は哺乳類の中で最も大きな可動性と巧緻性を有し、進化の歴史の中で、高度な物体把持能力から道具の使用を可能としました。また『手』は運動器のみならず感覚器としての機能を有しており、その障害は生活を著しく阻害することになります。
 
『手の外科』は、この『手』の障害を治療する専門科であり、肩関節を除く上肢の関節障害や骨折、末梢神経障害や血管損傷、骨ならびに軟部腫瘍など、多岐にわたる傷病を扱います。
 
『手の外科医』は、上肢の解剖、機能、傷病についての専門的知識とマイクロサージェリー(微小血管外科)などの技術を駆使して『手の外科』診療に従事します。

 診療におけるこだわり 

最適な治療法の選択を心がけています。

 多くの患者様が誤解されているのが『すべての整形外科治療には”外科的治療”と”保存的治療”があり、希望によってどちらかを選べる』ということです。
 そもそも整形外科が扱う傷病の治療には、”保存的治療”というものは存在しません。英語ではconservative management(保存的管理)という言葉を用います。つまり、治療薬が存在しない整形外科において、『手術をせずに治す』ということはあり得ないのです。
 しかし、多くの傷病は手術をしなくとも、ほとんど問題なく”自然に”治ります。この場合、”治す”のは”医師”ではなく、ご自身の”自然治癒能力”です。このため、治療法の選択においては、『手術が必要か?、それとも自然に任せて問題がないか?』という”診断”が必要になります。症状を改善させたい、あるいはより良く治したい場合に、”自然に治る”可能性が低ければ”手術”が必要と判断することになるのです。
 当院では、解剖学的研究によって培われた手・上肢の構造と機能に関する知識、大学院で専攻した免疫学で養われた科学的思考と、8,000件を超える手術経験(2003年以降)によって獲得した統計学的データをもとに、不要な検査や無駄な治療を廃して、最善の医療を提供することを心がけています。

障害を的確に評価しながら、最大限の機能回復を目指します。

 手の傷病の多くにおいて、適切なリハビリを行わずして、最良の機能回復を得ることはできません。つまり、手術さえすればよくなるというわけではないのです。
 当院のリハビリでは、最大限の機能回復を目指して、日本ハンド・セラピィスト学会に所属する経験豊富な作業療法士によるハンド・セラピィを提供します。
 
 

治療に必要なスプリントを自家製作します。

 手の傷病の治療においては、固定・矯正・運動を目的としてスプリント(取り外し可能な装具)を多用します。手の状態の変化に対応して、修正したり、作り直したりせねばならないスプリントを安価に、そしてタイムリーに提供するために、スプリントはセラピィストが院内で作製しています。
 

整容にも最大限の配慮を・・・

 整形外科の手術は、しばしば大工仕事にたとえられます。しかし、成績がよければ見た目がどうなってもよい訳ではありません。また、成績が同じならば、外観が綺麗な方が喜ばれるでしょう。
 当院での術後数年経って再来された患者様のなかには、『前回の手術の痕が全く分からない』とおっしゃる患者様がたくさんいらっしゃいます。当院では、機能回復を重視するのと同時に、整容面にも配慮して手術を行なっています(注:傷の治り具合は、手術部位や患者様の体質によって異なります)。

 
写真左:ガングリオン切除術前・写真右:ガングリオン切除・皮弁形成術後6週間
 
中指の腱鞘切開術後6週間

傷の処置は最小限に・・・

 傷の処置に対する考え方は、20世期末に大きく変わりました。かつては、『毎日消毒をすることが感染を抑えるのに必要!』と考えられていましたが、20年ほど前からは、『傷をきれいに治し、感染を予防するためには、消毒は最小限に行なった方が良い』、むしろ『強い消毒液を用いた傷の消毒は、創面の細胞を破壊することにより、感染を起こしやすくする』と言われるようになりました。
 当院ではこの考えに則り、感染症の術後や開放創の経過観察時を除いて、不要な術後の消毒は行っておりません。

当院のモットー

 
  • 当院では、不必要な検査や効果が期待できない治療は行いません。
  • 当院では、必要がない手術は行いません。
  • 当院では、自分の家族には行わない治療を、患者様におすすめすることは決してありません。